2015年04月01日
合弁会社設立。第3者向け営業も
三井倉庫ホールディングス(東京都)は、ソニーグループがタイおよびマレーシアで展開しているエレクトロニクス事業向けロジスティック業務について、出資を行ったうえで合弁事業化していく方針を固め、最終調整に入った。4月中に資本移転や事業変更などの諸手続きを終える。
ソニーグループ傘下、ソニーサプライチェーンソリューション社(SSCS-J社)に対し、三井倉庫グループが66%、180億円を出資。34%を出資するソニーグループとの合弁事業会社とする。タイおよびマレーシアには、SSCS-J社が親会社となる現地法人をそれぞれ置き、ソニーグループが展開するエレクトロニクス事業のロジスティック業務を請け負う。
三井倉庫グループは拡大成長戦略実現のため、プラットフォーム型サービスの開発と提供を今後の経営の中心に置いていくとする中期経営計画「MOVE2013」を策定。そのための積極的な投資を、日系企業の進出が盛んなアジア・パシフィック地域を中心に実施している。今回の出資はその一環で、ソニーグループが持つ豊富なノウハウや人材、世界規模でのオペレーション体制、生産計画から物流企画に至るまでの一連の仕組みを自社内に取り入れることで、さらなるサービス体制の強化や外販物流業務の質的・量的拡大が進むものと判断した。
一方、ソニーグループは、これまでグループ内に配置してきたエレクトロニクス業務にかかるグローバルな物流サービスと海外経験豊富な人材を今後も体制内に維持したまま、より一層のコスト削減を図ることができると判断。両者の思惑が一致し、今回の合弁事業化となった。