2015年03月03日
コクヨグループでオフィス家具の製造・販売を手掛けるコクヨファニチャー(大阪市)が、2015年からタイ企業を対象としたローカル市場への浸透を強めている。現在、同社の総売上高に占める海外売上高の割合は数%程度。これを2020年までに30%に引き上げたい考えで、更なる市場の発掘を進めていくとしている。
コクヨは昨年末に第3者割当増資を実施。タイのオフィス家具メーカー、プラクティカ社がこれに応じた。従来から販売パートナー関係にある両社だが、増資の結果、プラクティカの出資割合は24%となり、今後は同社の知名度とネットワークをフル活用してローカル市場の需要に応えていく方針だ。コクヨの増資時点での資本金は1,000万バーツ(約3,600万円)。
すでに中国市場では、10年12月にプラクティカ社製のオフィス家具についてコクヨが製造・販売するライセンス契約を締結。中国におけるサブブランドとして一定の評価を得るまでとなった。14年9月には、コクヨの海外向けスタンダードチェアー「ENTRY(エントリー)」やデスクシステムなどの販売も開始。コクヨとプラクティカの2枚看板で相乗効果の確保にも成功した。こうした協力・提携関係をモデルケースとして、タイ市場でも新たな顧客獲得に努めたいとしている。
コクヨのタイ法人「コクヨ・インターナショナル・タイランド」は04年にバンコクで設立。タイや周辺諸国で日系企業などを中心に販売・営業活動を行ってきた。企業のタイ進出が引き続き見込まれ、タイ企業の成長も加速していることから、より広範囲なきめの細かいサポート体制が必要だと判断し、プラクティカとの協力関係強化となった。