2020年までに先進国入りを標榜しているマレーシア。
古より海上交通の要所、シルクロードの中継地点として栄え、マラッカ海峡での貿易を基盤とする国家として繁栄してきた国であり、ASEANのほぼ中心に位置し、シンガポール・タイ・インドネシア・ブルネイと国境を接する国です。
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2020年までに先進国入りを標榜しているマレーシア。
古より海上交通の要所、シルクロードの中継地点として栄え、マラッカ海峡での貿易を基盤とする国家として繁栄してきた国であり、ASEANのほぼ中心に位置し、シンガポール・タイ・インドネシア・ブルネイと国境を接する国です。
マレーシアは、安定的な経済成長を続けており、一人当たりの名目GDPは11,000USドル (2014年)を超え、人口増加も著しく消費市場としても魅力的な国です。
高層ビルが立ち並ぶ近代都市の華やかな賑わいを見せる首都クアラルンプール。聳え立つ巨大なペトロナスツインタワーは、マレーシアの経済成長を象徴するかのようです。
マレーシアでは、かつてのLook East政策により、日本への親しみを感じている人も多く、また、世界銀行のビジネス環境調査「Doing Business 2015」では、日本を抜いて東アジア第3位というビジネス環境の面でも定評があります。またインフラの整備も進んでおり(IT・ハイテクの工業団地や、高速鉄道やモノレール、高速道路など)、諸外国からさらなる投資を呼び込んでいます。
一方、イスラム教国家であるマレーシアは、ハラール認証やイスラム金融の先進国であり、世界人口の1/4にあたる16億人ものイスラムマーケットへのハブとしての役割を担うとされ、今大きな注目を浴びている国でもあります。
「東南アジアの優等生」と呼ばれるマレーシア、その魅力を探ってみましょう。
【目次】
日本が高齢化と人口減少へ向かうのとは対照的に、マレーシアでは人口のボーナス期(子供・高齢者が少なく、生産年齢人口が多い時期) が、2040年頃まで続きます。
加えて、マレーシアの所得水準は、高位中所得国として位置づけられており、一人当たりGDPが、10,879USD(マレーシア統計局)と高いことも特徴の一つです。
人口増加に加え、経済成長率も5%程度で安定した伸びであり、今後ますます中間所得層が増えることが見込まれており、消費市場としての魅力も大きい国であることも大きな魅力です。
マレーシアの国教はイスラム教です。
世界のイスラム教圏の人口は16億人と言われており、世界人口の1/4に相当します。
イスラム教では、厳しい戒律があり、イスラム法に則った食品などの調理・製造などが必要とされますが、それを証明するためのシステムをハラールと言います。
マレーシアには、そのハラール対応した生産・包装・物流システムなどを整備し、ハラール認証を取得しやすくした産業団地もある「ハラルパーク」があります。
マレーシアに進出した日系企業でも、マヨネーズや、コーヒーなどハラール認証を取得し、マレーシアやイスラム圏への展開の足掛かりとしている企業もあります。
また一方で、マレーシアは、イスラム金融の中心地でもあります。
政府は2008年の世界金融危機後に、マレーシアをイスラム金融の拠点とするという政策を打ち出し、その結果、この5年間でイスラム金融資産は92%増へと飛躍的に上昇しました。(日経新聞2014年6月10日)
マレーシアは、こうしたハラールやイスラム金融の中心であり、イスラムマーケットへのゲートウェイとしての役割を担う国としても注目されています。
投資先としての環境を見てみましょう。
マレーシアは、世界銀行のビジネス環境の調査「Doing Business 2015」で、アジア主要国の中でビジネス環境が整っている国として、日本を抜いて第3位になっています。
中でも、開業や建設認可取得、対外貿易などのしやすさだけでなく、電力受給などの環境も良く、ビジネスを行う上でのバランスが良い国と言えるでしょう。
マレーシアは政治が安定していることも魅力です。日系企業の約7割が政治の安定性を評価しています(JETRO日系企業アンケート)。
政府は、2009年4月以降、資本規制緩和や規制の撤廃を発表し、新規参入企業について、外資100%での参入が認められる分野が広がっています。
また、政府の奨励事業、もしくは奨励製品を生産する企業には、税制上の優遇措置が適用されることも大きな魅力です。
例えば、法定所得の70%が5年間にわたり免除される等のパイオニア・ステータスや、投資税額控除(ITA)・再投資控除(RA)、機械設備に関する輸入税・売上税の免除など、様々な奨励措置があります。
こうしたビジネス環境が整っていることは、進出国を決定する上で、最も重要な要素の一つでしょう。
1982年にマハティール首相は、「Look East」という近代化の促進政策(日本の集団主義と勤労論理、政策などに学べという政策) 提唱していました。その政策の下で教育を受けた世代は、親日の人々が多くいます。
また、マレーシアはGDPの約6割がサービス業ですが、大手家電メーカーと、その部品産業が集積するエレクトロにクス集積拠点でもあります。
日本企業は、2013年には1400社以上が進出しており(JETRO調査)、製造業と非製造業が半々の比率で、幅広い業種に広がっているのが特徴です。
日本の進出企業も、電気機器製造関連の業種だけで174社を数え(帝国データバンク2012年調査)、進出企業全体の12.6%を占めています。
その他にも、食品、飲料やアパレル、飲食、建設、金融業なども多く進出しています。こうしたマレーシアとの良好な関係性と、ビジネスの実績が豊富にあることも、マレーシアの大きな魅力です。
マレーシアでの公用語はマレー語ですが、多民族社会であり、意思疎通の必要が生じたことも背景としてあり、英語教育の水準が高いことも一つの魅力です。町を歩くと、店の看板にはマレー語、英語、中国語での表記もよく見かけます。
各国の英語能力を調査した「2012年度EF EPI英語能力指数』においては、世界54カ国中13位であり、英語力は「高い」という位置づけとなっています。高齢世代でも、イギリス植民地時代に英語教育を受けた影響もあり、英語を話す人も多くいます。
それにより、コールセンターやソフトウェアのオフショア開発などのBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)などの分野も成長しています。
マレーシアは多民族国家であり、マレー系が約7割、その他中国系やインド系民族が居住していますが、他の民族と交流しながら、お互いの文化を尊重し合い、人種差別が少なく、外国人の受け入れにも柔軟な国です。
加えて、マレーシアの人々の明るく穏やかで親切な人柄も魅力であり、日本人がロングステイした国としても毎年1位になっています。
また、マレーシアは政治が非常に安定していることも2013年にナジブ首相が再選を果たし、与党国民戦線が過半数を獲得したことから、50年以上もの長期政権が維持されており、政治が非常に安定しているといえ、暴動やクーデターとは無縁の治安の良い国です。
マレーシアは、停電も少なく、輸送・港湾等インフラも整備されており日本企業の6割近い企業が投資先の魅力として評価しています。(JETRO日系企業アンケート)
他にも、オランダの建設コンサルタントが行った世界40カ国を対象とした調査「グローバル・インフラストラクチャ・インベストメント・インデックス」では、経済環境やビジネスの進めやすさ、財政環境などで7位であり、16位であった日本よりも上位にランキングされています。
クアラルンプール周辺を中心として、鉄道やモノレールが整備され、高速鉄道の建設も進んでおり、またITにおける先進国となるべくITインフラ整備を進めており、「マルチメディアスーパー回廊」には、IT企業が約1000社集積しています。
ビジネスを行う上での基盤となるインフラが整っていることも、進出企業にとっては大きな魅力の一つでしょう。
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