ベトナムで人材採用をお考えの方へ
ベトナムで人材採用をお考えの方に、採用選考時に知っておくべきポイントとサポートしてくれる人材紹介会社をご紹介する特集ページです。
はじめに
TPP(環太平洋パートナーシップ協定)スタートに伴い、日系企業だけでなく外資系企業の進出がまた活発になってきているベトナム。当然日本からの赴任者や、現地で日本人を採用していると費用的にも、またローカル企業との交渉といった面で不都合な場面が多くなる為、ベトナム人を採用する必要が出てきます。しかし、ベトナムはあくまで社会主義(共産圏)の国です。日本の常識が通用しないことが多々発生します。
法令的なものに関しては、他にもいろいろな記事がすでに書かれていますので省き、今回は法令の範囲以外のこと、特にベトナムの教育事情といった部分から見た採用時の注意点をご紹介します。
人材紹介会社によってどんな違いがあるか?
人材紹介会社(エージェント)には、それぞれ特色や得意分野があります。御社に合った紹介会社を探す上で参考にしていただければ嬉しいです。
1:登録型かサーチ型か
登録型が一般的な人材紹介のスタイルです。相談や人材のスクリーニングは無料、採用決定もしくは、求職者の就業がスタートした時に料金発生・課金となる場合が多く、費用・手数料は日本人の場合、年収の25%以上、ベトナム人の場合、20~25%程度が一般的です。会社によっては、ビザ申請代行、サポートまでサービスに含まれています。
一方、サーチ型とは、いわゆるヘッドハンティング型の採用方法もあります。一般的にマネージャークラス以上の方を探す場合に効果的と言われています。人材紹介会社によっては、両サービス行っている場合もあります。気になる方は、問い合わせてみてください。
2:全業界対象か専門特化型か?
全業界対象か専門業界に特化しているかについても、人材紹介会社を選ぶポイントのひとつです。各企業の特徴を確認した上で自社に合った紹介会社を選ぶことをお勧めします。
3:営業担当者の重要性
会社による違いだけでなく、担当者がどれだけ熱心に動いてくれるかも重要なポイントになります。担当者が求人内容を正しく理解し、案件の特徴や魅力を求職者に届けなければ、多くの求人情報の中に埋もれてしまいます。担当者によって、採用できる人材の質が変わることも少なくありません。良い営業担当者と巡り合うために、複数の人材紹介会社へ相談してみてもいいかもしれません。
履歴書だけでは判断できない・個人スキルに関して
ベトナム人の履歴書に書かれる項目として、『MS Officeのアプリが使用できる』『プログラム言語の事を知っている』というものがよくありますが、こういった項目は『過去に使ったことがある』程度の知識しかないものと思っていた方が良いです。中には自分でマクロまで組むことができる様な方もおられますが、そういった方はごく一部ですし、そもそもマクロやプログラムが組める様な人は、IT関連の仕事へ就職をしている場合が多いからです。
また、『日本語ができる』ということに関しても、その人の日本語スキルを図る1つの方法として『日本語検定試験』のどのレベルを取得しているか?というものがありますが、これもあてにならない場合が多いです。実際に会話ができる相手であれば、ある程度のスキルを図ることも可能なのですが、『文章翻訳』を希望している人の場合、Webの自動翻訳機能を使って文章の翻訳をされる場合が多く、翻訳の依頼をしたら非常に不思議な日本語の文章が提出され、ビジネスに影響を及ぼす、ということも起こったりします。専門用語などは仕方がないにしても、日常会話などの意味をキチンと理解できる様な人材を見つけるということも重要になります。
学歴だけでは判断できない
まだまだ、発展途中の国であるベトナムでは、日本の義務教育に当たる小中学校だけではなく、高校、大学といった教育も基本的に2部制(午前授業組、午後授業組の2つに分かれる)をしている場合がおおく、修学度合いは生徒任せになっている部分が多いのが現実です。
この為例えばおなじ大学を卒業していても、必要な単位の取得だけを目指している様な生徒と、空いている時間も大学へ行き教授について勉強をしている生徒では、その知識・向上心といったものに大きな差が出ます。なので、卒業大学が有名大学であっても、実際にその人のスキルが高いかどうかと問われると非常に怪しい面の方が多いです。
こういった部分は、実際に面接をしていろいろと聞き出していくしか方法はありません。
日本の常識は捨て去る必要がある
日本に住んでいる人であれば、『コンセントの電圧は何ボルト?』と質問すると、小学生ぐらいでも『100V』と答えられると思います。しかしベトナムでは大学の電気学科を卒業した生徒でも家庭用の電圧を答えられる人はかなり少ないです。というのも、家庭用の電気は『コンセントを差し込めば常に使えるもの』という程度の認識しかなく、それがどの様な電気科までを知る必要がないという考えが大半だからです。
これはあくまで一例ですが、こういった日本では『当たり前』だと思っていることが通用しないということをまず理解して置かなければ、面接時に全ての人を『不採用』と判断しかねないです。
ベトナムの求人状況
以上は、面接などを行う際に特に注意すべき点としてご紹介しましたが、続いてベトナムの求人状況をご紹介したいと思います。
現在ベトナムが抱えている大きな問題として、大卒者、院卒者の約20%が失業しており、その数は年々増加の傾向になるということです。これは先にも書いたベトナムの教育事情の影響もあるかもしれませんが、外資系大手企業は優秀な人材から採用を決めるため、ある一定レベル以下の人材は外資系への就職が難しい状況があります。
こういった状況から脱する為には、ベトナムという国の教育制度の変更や、求職者実施の向上心というものが必要になってくるかもしれません。
ベトナムでの給与水準(月給)とは?
各職種レベル別の給与について表にまとめました。参考にしていただければ幸いです。
職種 | タイトル | 経験年数 | Min | Max |
営業系 (ベトナム人) |
営業スタッフ | 2-5 | 4万円 | 10万円 |
営業マネージャー | Over 5 | 7万円 | 20万円 | |
バックオフィス (ベトナム人) |
事務スタッフ(経理/総務/人事/秘書/貿易事務) | 1-5 | 3万円 | 7万円 |
経理マネージャー | Over 8 | 10万円 | 20万円 | |
人事マネージャー | Over 8 | 10万円 | 20万円 | |
総務マネージャー | Over 8 | 8万円 | 13万円 | |
日本語スピーカー (ベトナム人) |
日本語検定1級(新卒) | 0 | 6万円 | 8.5万円 |
日本語検定1級(業務経験者) | Over 3 | 10万円 | 12万円 | |
日本語検定2級(新卒) | 0 | 4万円 | 6万円 | |
日本語検定2級(業務経験者) | Over 3 | 6万円 | 8万円 | |
日本語検定3級(新卒) | 0 | 3万円 | 4.5万円 | |
日本語検定3級(業務経験者) | Over 3 | 4.5万円 | 6万円 | |
IT (ベトナム人) |
ITエンジニア | 2-5 | 6万円 | 10万円 |
プロジェクトマネージャー | Over 8 | 10万円 | 20万円 | |
ITコミュニケーター(通訳) | Over 3 | 8万円 | 12万円 | |
現地採用日本人 | 営業(第二新卒) | 2-3 | 4万円 | 12万円 |
営業(業界経験者) | Over 5 | 20万円 | 30万円 | |
技術者 | Over 3 | 20万円 | 30万円 | |
ビジネスコンサルタント(法務・会計等) | Over 3 | 20万円 | 30万円 |
ベトナムにおいて日本語スピーカーのベトナム人は多いものの、日本語1級検定レベルで、営業や経理等の実務で使える人材は少ないのが現状です。多くの企業が3級レベルの人材を採用しております。給与としては、3級は40,000~、2級が60,000~、1級が80,000USD程度が相場となっております。 また、日本人を現地で採用したい場合、企業が求める要件が高く、採用需要も高いため、簡単とは言えない現状があります。
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