シンガポールで就労ビザの申請・取得をお考えの方へ
シンガポールで就労ビザの取得・申請をお考えの方に、知っておくべきポイントとサポートしてくれる専門家をご紹介する特集ページです。
シンガポールで申請できる就労ビザの種類
英国経済誌「エコノミスト」の調査部門(EIU)の「2019年度世界主要都市生活費ランキング」で、6年連続首位となったシンガポール(パリ・香港と同着)。家賃・物価が高い国として有名ではありますが、アジアの主要拠点として名高い企業が集まり、整ったビジネス環境、治安の良さ、英語圏などの条件からも、就職、転職先として希望する日本人が多い国です。進出している日系企業も多く、日本人向けの求人も大変多いです。
シンガポールで働く際には、就労ビザを取得する必要があります。シンガポールのビザにはいくつか種類がありますが、基本的な就労ビザは、Employment Pass(EP:エンプロイメントパス)とS Pass(Sパス:エスパス)の2つとなります。
日本企業がシンガポールへ進出する際の従業員の就労ビザに関しては、基本的に、現地責任者レベルから一般社員レベルの就労ビザはEPの取得が必要です。まだ若い社員の場合にはS Passも対象になってくる場合もあります。
それを含めて、Employment Passの3種類【P1・P2・Q1】と、S Passの1種類、全4種類の就労ビザ、および付随する配偶者や家族用のDependent Pass(DP:ディペンデントパス)を取得していく流れになっていきます。
それぞれの就労ビザの申請時に明確な条件が必要になる点、および取得するEPの種類によって配偶者ビザや長期滞在ビザ申請可能対象者に違いが発生する点にも注意が必要です。
就労ビザの種類は、申請者本人の【学歴または専門スキル】と【月額の固定給与の額】によって決定することになります。概念的に考えれば、月給が高いビザの方が求められる基準が高くなると捉えて間違いはないかもしれませんが、各年齢に比較してより能力が高い人に対して就労ビザを発行したいと考えるシンガポール移民局側の意向も汲み取った上で、適切な申請を行っていく必要があることは言うまでもありません。
近年、就労ビザの審査は厳格化しており、特に2018年1月1日より、配偶者ビザを発行できるEP及びS passの月額最低固定給与が1,000シンガポールドル引き上げられたことから、さらに難易度が高くなり、取得が難しい状況です。
永住権の取得も年々難しくなっています。就労ビザの申請を却下されることもありますので、念には念を入れて、専門家への確認、申請処理の代行依頼などをすることをお勧めします。
※その他のビザについても直接専門家にご相談ください。
それぞれの就労ビザの申請時に明確な条件が必要になる点、および取得するEmployment Passの種類によって配偶者ビザや長期滞在ビザ申請可能対象者に違いが発生する点にも注意が必要です。
概要のみを理解する場合、就労ビザの種類は、申請者本人の【学歴または専門スキル】と【月額の固定給与の額】によって決定することになります。
就労ビザ種類 |
就労ビザ申請条件 |
配偶者ビザの条件 |
配偶者の就労★ |
備考 |
EP(P1) |
・大卒以上または専門スキル ・月給12,000シンガポールドル以上 |
条件なし |
可 |
※長期滞在ビザ申請可能対象者① |
EP(P2) |
・大学卒業または専門スキル ・月給6,000シンガポールドル以上 |
条件なし |
可 |
※長期滞在ビザ申請可能対象者② |
EP(Q1) |
・大学卒業または専門スキル ・月給3,600シンガポールドル以上※2020年5月からは3,900シンガポールドル以上 |
月額給与が6,000ドル以上であること |
可 |
|
S Pass |
・専門または短大卒以上 ・月給2,400シンガポールドル以上 |
月額給与が6,000ドル以上であること |
不可(配偶者自身で就労ビザ取得) |
※配偶者ビザを取得できる対象は、各ビザ取得者本人の配偶者および21際以下の法律上の子供(未婚)
※長期滞在ビザ申請可能対象者①【EP(P1)申請者の両親/配偶者(内縁)/障がいを持つ子供(21歳以上)/義理の子供(21歳以下)】
※長期滞在ビザ申請可能対象者②【配偶者(内縁)/障がいを持つ子供(21歳以上)/義理の子供(21歳以下)】
★EPの配偶者の就労は可ですが、配偶者ビザDPでパートタイムでも働く場合は企業からLOC(Letter of conesent)が必要です。
EPの申請条件の学歴は大学卒業以上とありますが、具体的にどの大学、どの資格がそれにあたるか、MOMは大学名や資格名まで明言はしていません。推測としては、ある程度名前が通っている4年制大学か、かなりの専門性の高い資格が必要となるでしょう。
EPは年収の条件が高く取得しづらいのに比べるとS Passは取得しやすいですが、高卒では難しいでしょう。また、1社で採用できるS Passの人数は全従業員の20%以下(サービス業では15%以下)までという制限や、雇用主が税金を払う必要があるといった制約があるためご注意ください。
シンガポールで就労ビザを申請・取得するためのステップ
当サイトをご覧になっている方々の大半は、法人としての組織的な海外展開を検討されておられる企業様のため、就労ビザの申請の流れそのものを細かく把握する必要がない場合も多いかもしれません。
ですが、所定の書類の作成、健康診断の手配などを誰がいつどのように行うか、等についてはその概要程度は把握をしておく方が良いと思われます。
シンガポールで就労ビザを申請・取得するために必要な書類・準備
基本的にEPまたはS Passに必要となるもの:
上記となりますが、申請者の状況や、申請をする会社の状況によってより多くの書類などを提出した方が良い場合などもあります。
例えば
など、多くの場合には就労ビザの発行をより確実にするために必要となる場合もあり、所属する企業や個々人の学歴・専門スキルの強さなどによって安全には安全を重ねて申請をする場合もあります。
またIn-Principal Letterを取得後にも、「余白が2ページ以上あるパスポート」や「健康診断書」の提出なども手続きとして必要になります。
就労ビザ申請に伴う健康診断は大抵の病院(現地病院または日系のクリニックでも)で受診可能で、採血とレントゲン検査、医師による面談が行われるわけですが、詳細に関しては各種専門家と相談の上、より確実かつスムーズなビザ申請を行うことが望ましいと言えるでしょう。
またDependent Pass(配偶者ビザ)が必要な場合は、Employment PassまたはS Pass申請のタイミングで同時に申請する必要がありますので、このようなケースも事前に専門家に相談をすべき内容になります。
○ビザ申請にかかる費用(2020年2月現在) ・EPの場合:105シンガポールドル ・S Passの場合:75シンガポールドル
○ビザの有効期間 ・EPの場合:初回:最高2年間 / 更新時:最高3年間(更新可) ・S Passの場合:最高2年間(更新可)
申請条件等は、短期間に変更されることがありますので、常に最新情報は、MOM(Ministry of Monpower)の Webサイトで確認されることをおすすめします。https://www.mom.gov.sg/
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