中国で会社設立 (法人設立) する手順まとめ:最短1週間で海外進出できる“GEO”についても紹介! | 日本企業の海外進出支援サイト ヤッパン号


中国で会社設立をお考えの方へ

中国へ進出するにあたり、「どのような形態で会社設立(法人設立)できるのか」「どれくらいの期間で設立できるのか?」などと疑問に思っていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。
海外への進出・会社設立は日本と税制や法律、そして言語が違うこともあり、不安を抱えていらっしゃる方も多いと思います。

そこで、2013年より海外進出支援メディアとして世界各地のビジネスの専門家を紹介してきたヤッパン号が、中国への進出形態やそれぞれのメリット・デメリット、進出までのステップ、必要な書類などについて解説いたします。また、近年話題の最短1週間で海外進出できるGEOという形態についても紹介します。

中国での会社設立(法人設立)について知っていただき、実際に進出を検討される方へは、設立支援を行うヤッパン号おススメの専門家も紹介いたします!

それでは、1つ1つみていきましょう!

掲載情報については2015年12月31日時点における情報に基づいて、ヤッパン号編集部で作成したものです。ただし、その掲載情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(ISHIN SG PTE. LTD.)は何ら保証しないことをご了承ください。直接、専門家の方々にお尋ねすることをお勧めいたします。くれぐれも慎重にご判断ください。

中国で会社設立するために知っておきたいポイント

中国に会社設立(法人設立)する際の進出形態とそれぞれのメリット・デメリット

中国に進出する際に選択する進出形態(会社設立の形態)は、主に「現地法人」「支店」「駐在員事務所」、Global Employment Outsourcing(”GEO”)の4つです。法人形態を選ぶ際に最初に考えるべきポイントは、中国国内で「営業行為」を行う予定があるかどうかです。現地法人・支店の場合は営業行為が可能ですが、駐在員事務所の場合、一切の営業行為が許されていません。そのため、駐在員事務所は市場調査の目的で進出する際に活用するケースがほとんどです。
実際のところ、日本企業が中国で会社設立(現地法人)する際は、「現地法人」を選ぶことがほとんどのようです。


【現地法人】

中国法人として会社設立(法人設立)した場合、以前のような免税優遇は殆ど無くなって来ていますので、人件費については、北京や上海、広州といった大都市では日本と大差が無くなって来ています。

今後は、地方都市が活性化しています、政府も力を入れていますので地方都市や内陸部を狙うのも良いかと思います。しかし、貿易業務に関しましてはやはり沿岸部になると考えられています。

中国で現地法人を設立する際の資本金について

資本金については、余りよく知られていない事実ですが、分納することができます。章程(会社定款)で出資者が分納を認めて、政府対外部門がその通り批准すれば、何度かに分けて分納することが可能です。

資本金額は、事業種目や業態によって異なってきます。おおよその資本金額ですが、小規模なサービス・飲食業であれば10万元(150万円)位の資本金額で会社が設立できます。ただし、中国は、各部門で経営許可に関する許可が必要です。例えば、飲食業であれば、基本となる工商行政管理局の経営許可、食品サービスですので衛生局の許認可が必要ですしお客様が入店しますので消防局の許可が必要です。

また、事業体・事業種目によって、外資の会社では許認可が得られない事業もあります。例えば、日本の銀行支店もありますが、銀行業務の中で預金に相当する業務は外資銀行では行うことが出来ません。資本金の規定に関しては、進出する地方の状況によっても異なりますので、その地方の専門家に相談して資本金額を決定することをオススメします。

 

【支店】

中国で支店を作ることは法律では可能ですが、外資支店の設立法が困難になっており、現在ではほとんどの日本企業は支店の設立を考えていません。支店設立には、中央政府国務院の許可が必要なのですが、それが大きなネックになっています。


【駐在員事務所】

駐在員事務所は、現地法人や支店よりも会社設立・維持コストが抑えられます。ただ、現地で可能な業務範囲が大きく制限され、営業行為は一切禁止されています。具体的には、契約交渉・受注・請求・支払金の徴収・アフターサービスが出来ません。そのため、現地での市場調査のために利用することがほとんどです。また、駐在員事務所においても、必ず、首席駐在員を設置する必要があるため、必ず一人は派遣する必要があります。


下記が、「現地法人」、「支店」、「駐在員事務所」、「GEO」の主な違いになります。

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中国で会社設立(法人設立)するための8ステップ

ここでは、もっとも一般的な進出形態である、現地法人としての会社設立(法人設立)について、流れを記載します。

 

下記が各ステップの詳細になります。



▼STEP1:中国法人の会社名(商号)の予約(工商行政管理局)

会社設立(法人設立)の手続き前に、使用したい会社名(商号)について、地方工商行政管理局からの承認を受ける必要があります。中国法人として会社設立(法人設立)する場合は、自由に会社名を選択できますが、小規模な場合、必ずその会社名に、その地方の地名を入れなければなりません。例えば「北京○○○飲食有限公司」というふうに会社名を見て、業態が分かるような名前が通例になっています。商号を工商行政管理局から、書類を貰ったならその商号は6ヶ月間有効となります。商号予約には費用は必要有りません。

 

▼STEP2:董事の選任

中国で会社設立(法人設立)するためには董事(取締役)が必要になります。非居住者でも董事(取締役)に就任することはできます。ただし、日本から現地へ董事(取締役)を派遣する予定でも、会社設立が完了するまでは、就労ビザの申請ができないため、居住者として董事(取締役)に就任することはできません。そのため、初めて中国へ進出する企業の場合、会社設立代行業者や会計事務所・日系コンサル会社などに依頼する方が多いようです。

 

▼STEP3:会社設立(法人設立)のための章程(定款)作成

中国法人の章程(定款)を作成します。ほとんどの場合、会社設立代行業者や会計事務所・日系コンサル会社などが用意するフォーマットに従って作成します。章程(定款)に記入する事項は、会社名、本店所在地、業務内容、資本金額、投資者投資比率、や、投資者(発起人)の氏名・住所・職業・引受株式数などが必要になります。 投資者(発起人)董事に就任するには、日本の戸籍謄本に日本有る中国在外公館の認証が必要です。

 

▼STEP4:政府批准及び工商行政管理局にて会社登記

地方政府に於いて外資会社の批准を行います、批准が終了後工商行政管理局(日本法務局に相当)にて登記申請を行います。普通、日系コンサル会社に批准や登記依頼をする事が通例になっています。



▼STEP5:労働許可証及び就労ビザ(居留証)の申請

会社が設立された後、現地に赴任する取締役などのビザ申請が可能になります。ビザが取得できれば居住取締役として就任できます。ビザの取得に関しては、会社設立をサポートした業者や会計事務所が対応していることがほとんどです。

中国の場合、Zビザを日本の中国在外公館で取得致します、そのZビザ発給後30日以内に中国居留証に変更する義務があります。Zビザで、入国しその間に地方労働局で「外国人就業証」の申請を行います。通常1から2日間で下りてきます。その外国人就労証を基に居留証の申請です居留証は、居留目的が書いてあり「工作」と書いてあります。(各地の出入国管理所に申請します20日間くらいで居留証が認められます)通常居留証は1年間です。

 

▼STEP6:第一回董事会(取締役会)開催 (書面でも可能)

会社設立(法人設立)の後、最初の董事会(取締役会)を開催します。この董事会で、董事長の決定や董事会で総経理(日本での代表取締役社長)の選任を行います。

 

▼STEP7:銀行口座の開設と資本金資金の送金

設立した会社名で法人口座を開設します。銀行によって開設のための手続きや期間が異なるため、詳しくは会社設立代行業者や会計事務所に聞いて頂くのが良いかと思います。銀行口座が開設できたら、資本金額が送金できます。中国の場合、資本金銀行口座と事業銀行口座を区別する必要があります、また外貨口座(その通貨別)と人民元口座の区別も必要です。

 

▼STEP8:会社会計士の選任

会社設立(法人設立)後、すぐ選任する必要があります。会計士は、公認会計士の資格が必要です。毎月月次決算を申告する必要が有るため、最初の取締役会で選任してしまうことが多いようです。


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中国で会社設立(法人設立)するために必要な書類・準備

【会社設立(法人設立)時に必要な書類・準備】
・章程(定款)中国語
・董事に就任する方の戸籍謄本、日本中国在外公館認証済み
・パスポート(董事に就任する方全員)
・董事に就任する方の署名(章程)
・本店所在地
※対外部門へ董事に就任する方全員で行く必要が有ります。

【法人口座開設に必要な書類】
・経営許可証(副本)とその写し
・法人印
・財務印
・会計担当者の身分証明書

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GEOによる進出とそのメリット

GEOの仕組み

従来の進出形態として、現地法人を設立する方法、支店を設立する方法、駐在員事務所を設立する方法があります。しかしながら、設立の手間、ランニングコスト、また仮に撤退することになった場合の法人清算手続き負担を考え、進出に二の足を踏むことも少なくありません。

そこで、最近になり新たな進出形態、GEOが注目を浴びています。GEOとはGlobal Employment Outsourcingの略称で、日本語では海外雇用代行を意味します。前述の他の進出形態に比べ、初期投資・リスクを抑え、圧倒的に早いスピードで事業展開を可能とする点が最大の特徴です。特に進出先で事業をスモールスタートしたい時にはGEO非常に有力な選択肢となります。欧米においては15年ほど前からサービスが開始され、欧米企業の海外進出においては一般的な選択肢となっています。 日本においても近年GEOの活用を考える企業が増えてきています。特に、従来日本から出張して現地の事業を運営していたものの、コロナ 禍による渡航制限のため従来通りの事業運営ができなくなった企業が、GEOにより現地に人材を雇用して事業を運営する検討を進めています。リモートワークの浸透に伴い、海外事業についてもリモートワークで運営していく企業が増加しています。

GEOでは進出企業が自ら現地法人や支店を設立するのではなく、既にあるGEO会社の現地法人を利用して自社の事業を行う人材を雇用代行してもらいます。この際、雇用する人材(GEO社員)は自ら特定・選定し、その報酬体系も自ら決定します。また日常の業務指示・報告も進出企業とGEO社員の間で直接行い、GEOサービス会社は事業には関与しません。一方で、現地における雇用関係はGEO会社とGEO社員の間で成立しているため、給与計算・社会保障・その他の人事労務業務はGEO会社により行われます。これによって、あたかも進出企業自らが現地法人や支店を設立したのと同様の形で事業を行うことが可能になります。

GEOの進出形態では、進出企業は、
1. 進出先で具体的にどのような事業を展開するのか
2. その事業を成功させるために誰を雇うのか

を決定すれば、その後はGEO会社が特定された人材の雇用を行い、進出先での事業を開始することが出来ます。

GEOのメリット

GEOのモデルを活用すれば、他の進出形態に必要な会社設立に伴う、コスト、手続きを気にせずに、最短1週間で海外進出が実現します。現地法人・支店設立したメリットは、以下のとおりです。

1. 迅速な海外進出:設立手続き不要で最短1週間で事業開始可能
2. バックオフィス負担ゼロ:法人として必要な決算・税務申告や雇用に関連して発生する給与計算・社会保障手続き・人事労務手続きが一切不要
3. コスト・リスク低減:少ない初期投資で開始可能、ランニングコスト削減、撤退時に法人清算が不要

特にまずは数名で事業をスモールスタートしたい場合には、コストメリットも大きく海外進出の有力な選択肢となります。

GEOは現地法人設立と二者択一ではありません。まずGEOで事業を始めてみて、事業が大きくなる見込みがつけばその時点で現地法人に移行することが可能です。現地法人に移行する場合にはGEOで雇用していた人員は当然現地法人に移籍しますので事業の連続性を保つことができます。最初から現地法人で大きく始めるほどの確信がない場合には、まずGEOでスモールスタートしてみてはいかがでしょうか。

中国の事情

中国で会社設立をするためには、提出する資料を集めるのも一苦労です。公証役場で公証を取り、翻訳を付けた書類を在日中国大使館・領事館で認証を受けて、初めて現地で正式な書類として受け付けてもらえます。公的な書類の場合によっては外務省のアポスティーユが求められる場合もあります。書類が全て揃っていれば登記手続き自体は2-3ヶ月で出来ますが、書類に不備がある場合も多く、その場合には前述のプロセスを経て資料を提出することになるため、実際にはもっと長くかかるケースが多くなっています。

会社が登記されても、そこからまた時間がかかります。中国で銀行口座を開設するためには、会社設立と同様のプロセスで公証、認証を受けた書類を準備する必要があります。マネーロンダリング対策で海外企業による銀行口座開設の審査は厳しく、追加的な書類提出を求められることも多くあります。
また、銀行口座開設においては口座の署名人は物理的に現地に赴いて署名しなくてはいけないため、現在の状況では銀行口座も作るにも大変な労力が必要です。利便性のために、現地スタッフを銀行口座の署名人とするとガバナンスの問題が生じます。ガバナンスの観点からどうしても日本人駐在員を送る企業が多くなります。

GEOのモデルであれば、上記のハードルを気にすることなく、スピーディな事業展開が可能となります。

これからの海外進出のあり方

前述の通り、欧米ではGEOによる海外進出が浸透しており、下記のような思考プロセスで海外進出を検討します。

進出国・事業内容の決定

人材の決定

雇用方法の決定

日本企業は伝統的に拠点設立ありきで海外展開を考える傾向にありますが、グローバル競争が激化する中で、よりスピード感を持った海外展開が必要な時期に来ています。

以上のように、中国には会社設立に関する外資規制、頻繁な法改正があり、手続きも複雑です。会社設形態の選択はその後の事業展開において重要なポイントとなるため、中国の事情をよく知る中国現地の専門家に事前に相談することが成功への近道と言えます。

複数の代行会社に問い合わせて、最も適した専門家を見つけましょう。

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    代表者:豊島 絵(かい)

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    代表者:田中 雅敏

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