フィリピンはアメリカの影響を強く受けているため、日本企業と比較すると合理的な雰囲気と言えるでしょう。 フィリピンでは書面に基づいた社内規則に則り、違反した場合の罰則も当然で違反者に対しても比較的ドライです。
しかし無理をしてドライな雰囲気をつくる必要はなく、社内規則を守らせる土壌をつくりながら、日本企業らしい家庭的な雰囲気を大切にしてくのがよいのではないでしょうか。雰囲気作りに関してのポイントを下記に記しましたのでご覧ください。
【1.日本人が率先して仕事をする雰囲気を醸成する】
若いローカルスタッフなどは、仕事に関係ないことに時間を費やしたり、おしゃべりなどが目に付くことがあるでしょう。社員同士の仲が良いのはいいですが、おしゃべりが過ぎて生産性が落ちる事は好ましくありません。しかし注意ばかりして雰囲気を殺伐とさせるのも良くありませんので、ただ注意するのではなく仕事の話を振るなど、日本人スタッフが意識的にフィリピン人スタッフを仕事に戻すように導いていくのが良いでしょう。
【2.アットホームな雰囲気】
日本企業は欧米系の企業の給与・待遇と比較すると見劣りしますが、条件面以外を重視して仕事を探すフィリピン人も少なくありません。会社との従属意識や同僚との関係など、欧米系企業のドライな関係とは違うアットホームな雰囲気でフィリピン人スタッフとの関係を構築していくのが良いでしょう。アットホームな雰囲気作りのポイントは下記になります。
・冗談の言える雰囲気作り
・ランチをローカルスタッフと一緒にする
・スタッフの誕生日にケーキを用意する
・何かの表彰がある場合は皆の前で行う
【3.チームでの取り組み】
日本の企業でもイベントをしている会社も多いと思いますが、フィリピンでもスタッフ同士の理解や絆を深める良い機会として食事会やチームビルディングを行っている会社もあります。特にクリスマスパーティーは1年で最大のイベントと言っても良いくらいフィリピン人にとっては大切なので、盛大に行うと良いでしょう。
【4.目標を定め達成感を与える】
会社側からの要求ばかりを求めるのではなく、目標を達成したら何らかの報奨があるという仕組みにするのも良いでしょう。下記に挙げたのは例ですが、会社の規模やスタッフの人数など、それぞれの会社に合った報奨制度を設けるのが良いでしょう。
・会社の売上目標を達成した場合は会社負担の食事会を開催する
・目標売上達成者には、コミッションを提供する
・年間売り上げ達成者は会社負担で日本に招待する
【5.色彩豊かなオフィス作り】
設立したての会社ですと殺風景になりがちですが、視覚的に色彩があった方が雰囲気も明るくなります。スタッフ同士のコミュニケーションのツールにもなるので、下記のような物があると良いでしょう。
・観葉植物
・スタッフの顔写真
・イラスト、ポスター
・会社のビジョン
・目標売上の数字