いつもお世話になっております。
東京コンサルティングファームタイ法人の植村です。
前回のブログに引き続き、今回も帰任の手続きについて説明していきたいと思います。
前回では、BOI企業のビザWPのキャンセル手続きについて説明させて頂きましたが、今回のブログでは、「非BOI企業におけるビザ、WPのキャンセル手続き」に関してまとめました。
◇非BOI企業の場合
非BOI企業の場合は、ビザとWPは別日にキャンセル手続きを行うことが一般的です。ビザWPキャンセルのスケジュールは以下の通りです。
資料準備では、①帰任者のパスポート情報、②出国カード、③WP、④直近1ヵ月分のPND1(給与所得にかかる源泉税)のコピー、⑤アフィダビット(会社登記簿謄本)、⑥出国に関する説明書が必要となります。
留意点として、資料を入国管理局へ申請する際、①~③の資料は、原則として原本と同様サイズのコピーを提出する必要があります。また、直近1ヵ月分のPND1(給与所得にかかる源泉税)は、オンライン申告の場合はコピー受領まで約6営業日を要するため、帰国日が確定後、速やかにコピーの申請を依頼しましょう。
ビザのキャンセル手続きは、非BOI企業であれば通常入国管理局でのキャンセル手続きとなりますが、過去のビザWPの申請状況から、稀にOSOSでの申請となる場合がありますので、ビザの延長やWPの発行元の確認が必要です。キャンセル申請は、7日間の延長手続きを行わない限り、本人以外に代理人での申請も可能となっています。
非BOI企業のビザWPキャンセルのスケジュールは以下の通りです。
最終就業日(=帰任日)が30日となる場合、帰任日の21日前より入国管理局での申請が可能となります。
上記のスケジュールでいくと、キャンセル申請可能期間は9日~30日となります。帰国日が決定した後、どの月のPND1の提出が必要か確認し、前月の給与にかかるPND1の提出が必要であれば、いつまでに申告が完了できるか、タイ人経理担当者に確認しましょう。
PND1は、毎月7日に更新されます。必要なPND1については以下の例をご確認下さい。
(例1)ビザのキャンセル手続きを6月6日までに行う場合、
提出が必要なPND1は、4月給与にかかるPND1となります。
(例2)ビザのキャンセル手続きを6月7日以降に行う場合、
提出が必要なPND1は、5月給与にかかるPND1となります。
通常、PND1の提出は、オンラインで申告を行っている会社が多いため、15日を目途に申告を完了する経理担当者が一般的かと思います。しかし、申告完了からコピーの発行までに約6営業日かかることを考慮すると、早めに申告を依頼することが望ましいかと思います。
WPのキャンセル手続きについては、タイ出国後に代理で提出を行うケースが一般的です。なお、当該手続きは、タイ出国後2週間以内に労働局で完了させる必要があります。当該期間を過ぎると、ペナルティの発生がありますので、留意が必要です。
今回は以上となります。
以上
東京コンサルティングファーム
植村 寛子
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