ベトナムに進出し一定数のベトナム人社員を抱える日系企業様より、「現地化を進めたいが幹部人材が十分に育っていない。どうしたらいいものか。」といったお悩みをお寄せいただく事が多いです。そこで今回は、「トータル人材開発考」というテーマで、ベトナムのローカル幹部人材を育てるために検討すべきことをお伝えします。
ベトナム進出後のローカライズ化にあたり、多くの企業が直面する課題となります。これからベトナムで起業される方も、いずれはこのような課題が発生することを視野に入れておいてください。
思い付きベースの人材開発施策では、ベトナムの人材は育たない
ベトナムに進出したものの、現地法人で「人材が育たない」という悩みに対して、私たちがまず初めに考えなければならないことは、ベトナム人スタッフを「どういう人材に育てたいのか」ということです。そもそも、ベトナム現地におけるこの要件が不明瞭な中で、意図的・計画的な人材開発の施策を打っていないのに、「人材が育たない」とコメントをしているケースが非常に多いのが実態です。
ベトナムにおける人材開発のノウハウが無いまま、単発の思い付きベースの人材開発施策を繰り返したところで、会社が求めるローカルの幹部候補人材がどんどん育つはずがありません。効率的に、そして着実に会社が求める幹部候補人材を輩出していくためには、ベトナム進出後に意図的かつ計画的な人材開発施策を走らせる必要があります。
ベトナムで求める能力レベルに対する不足分を把握
そのためのステップとしてまず求められるのは、ベトナム人リーダーであれば、課長であれば、部長であれば…それぞれどの程度の業務がこなせて、そのためにどのような能力が求められるのかを定義づけることです。これを人事用語では、「役割定義の明確化」と言います。
ベトナム法人での求める人材像を定義づけたら、次は求める能力レベルに対して、現職者がどの程度できている・できていないかを評価します。この段階で、ベトナム人人材が「求める能力レベルに達していない力」こそが、その人材に対して、会社として能力を伸ばすために働きかけるべき対象となります。
課題の特定により、ベトナムの人材開発施策がスタート
年度の人事考課の能力考課パートは、ベトナムにおける昇給や賞与の査定額を決めるためだけに使うのではありません。このように、人材開発対象者の現在の能力レベルを把握し、開発課題を特定するために活用することができます。これを人事用語では、「開発課題の特定」と言います。
ベトナム人人材の開発課題を特定してはじめて、「では、その能力をどのように本人に獲得させようか」と、ベトナム法人における具体的な人材開発施策を考え始めます。
なお、弊社ではベトナムの在日系企業を対象に、⼈材開発体系構築コンサルティングを行っています。ベトナム進出後の人材開発に関してお悩みの際は、どうぞご活用くださいませ。
※本記事はiconicJobの投稿をもとに作成しています。
対象ページ:
https://iconicjob.jp/blog/hrc/human-resources-development/
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