香港に関するコラムH.S. Planning (HK) Limitedでは、香港でのビジネスや生活に役立つ情報を毎月コラムとして提供しています。なお、当社は香港に拠点を置き、香港・中国・アジア進出を目指す日系企業様に対して、現地法人設立、会計・税務、監査取次、人事労務アドバイス、駐在者の生活相談までワンストップで支援をさせて頂いております。何かお困りごとがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
10月に入って間もなく、香港はシグナル９が発令されるほどの大型台風に見舞われました。10月8日（日）の19時、台風14号（コイヌ）の影響で台風警報は「シグナル9」に引き上げられ、23時50分にはシグナル８になりましたが、9日朝4時には最高レベルの大雨警報「黒雨（ブラックレイン）」も発令されました。浸水や土砂崩れの注意報も出て、先月の台風による甚大な被害がまだ記憶に新しい中、予断を許さない状況が続きました。9月は台風シーズンですが、10月になってからシグナル8が発令されるというのは香港でも珍しく戦後17回目だったようで、同じくシグナル９が発令されたのは5回目だったということです。
台風の影響があったものの、例年からすると10月から1月頃にかけては香港を旅行するのにベストシーズンです。なぜなら香港の春は湿度が高くて雨も多く、夏はうだるような暑さと夏休みによる観光地の混雑、そして旧正月は香港で一番の寒さに加え中国本土からの観光客でごった返すので、やはり秋から旧正月前が一番おすすめです。特に国慶節が終わってからクリスマスまでの間は航空券の価格も落ち着いているのでお得です。香港の美しい夜景も、春から夏の間は湿度が高いため雨が降っていなくても霧やガスがかかっているのでぼやけて見えますが、雨が少なく空気が澄んでいる秋から冬にかけてはきれいな夜景を見ることができます。年間を通して暖かい香港も秋からは徐々に気温が下がって寒くなりますが、日本で過ごすより1枚少なめの服装で十分でしょう。
そして、暑さが落ち着いてきた今の時期の香港はハイキングがお勧めです。香港はビルが林立した都会のイメージが強いですが、実は自然が多く香港の4分の3は緑地になっています。郊外では猿や水牛など野生の動物たちに出会うこともあります。中心部からのアクセスもしやすいため、週末など気軽に郊外へ出かけてハイキングを楽しむことができます。また、ハイキングコースも整備されており、様々なコースがあるので子どもや初心者から、本格的なトレイルをしたい上級者までどんな人でも楽しめます。
離島：＜ラマ島ファミリートレイル＞
セントラルのフェリー埠頭より、ラマ島の榕樹湾（Yung Shue Wan）行きに乗り30分ほどで到着します。ハイキングコースは舗装されていて歩きやすく、途中でビーチにも出ます。山の起伏は少なく、ゴールの索罟湾（Sok Kwu Wan）が近づくと神風洞という戦時中に日本軍が堀った防空壕がありますので見学してみましょう。索罟湾（Sok Kwu Wan）では海鮮料理の食事や休憩などをして帰りはフェリーで直接セントラルに戻れます。
九龍：＜ライオンロック・Lion Rock＞
標高495mの山頂の岩がライオンの横顔に見えることから、獅子山という名で香港人に親しまれています。MTR鑽石山/Diamond Hill駅からスタートする場合は3㎞ほど歩き、沙田坳（Sha Tin Pass）の登り口からコースに入り、山頂まで登り、下りは獅子山公園（Lion Rock Community Garden）を目指します。MTR黄大仙が帰りの最寄り駅となります。その逆で獅子山公園からスタートし、沙田坳をゴールとしても良いです。どちらからスタートしても良いですが、黄大仙をゴールにすると帰りにお参りができ、食事をするのも便利です。
香港島：＜ドラゴンズバック（Dragon’s Back）＞
世界ベストハイキングトレイルにも選ばれたことがあり、その名の通り龍の背中を歩いているようなゆるやかな山道です。山から見える景観は美しく、地元香港人にも人気のあるコースです。アクセスはMTR筲箕灣駅から石澳/Shek O行の 9番バスに乗りおよそ20分、土地灣/To Tei Wanで下車します。ハイキングコースに沿って尾根を上って歩くと、海が見渡せます。
新界：＜大帽山/ Tai Mo Shan>
香港一高い山で957mあります。MTR荃灣（Tuen Wan）駅のA出口より、51番バスに乗り30分ほどで大帽山郊外公園/Tai Mo Shan Country Parkに到着します。ハイキングコースを上っていくと頂上には特徴的な球体の乗った施設があります。
新界：＜八仙嶺郊外公園/Pat Sin Leng Country Park＞
ウィルソントレイルの8番で、眺めが非常に美しいコースです。その名の通り八つの山頂があり、登っては下り、登っては下りを八回繰り返します。このコースは距離も長く、上級者向けです。
香港のハイキングコースは整備されており非常に安全ですが、楽しく過ごすせるよう十分な準備をして臨みましょう。
・あらかじめルートを決めて予習しておくこと。スマホの地図に頼りきっていると、圏外などスマホが使えない場所で迷子になってしまいます。
・前日は十分な睡眠をとり、体調を万全に整えましょう。
・天気予報をチェックし、天候が悪い時は山へ行かないようにしましょう。
・一人ではなく複数人で、特に初心者は経験者と一緒に行きましょう。
・ハイキングに見合った服装、帽子、靴などを着用しましょう。
・持ち物には軽食や飲料、傘、携帯電話、地図などを忘れないようにしましょう。
人口密度の高い香港、郊外の山を歩いていても他のハイカー達と頻繁にすれ違います。「Hello」と声を掛け合いながら、道を譲り合い、マナーを守って楽しみましょう。
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