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2月14日香港ではバレンタインデーでした。日本では女性が男性にチョコレートを贈りますが、香港では男性が女性に花束を贈る日です。日本と香港のバレンタインデーの違いや、バレンタインデーの過ごし方をご紹介します。
もともとバレンタインデーはキリスト教で「恋人たちの守護聖人、聖バレンタイン」の記念日です。日本のバレンタインデーは女性が男性にチョコレートを贈り、愛を告白するというイベントですが、これは日本や韓国などに限られた世界的に見て少数派の文化です。欧米では恋人だけでなく友人や家族などにプレゼントや花束、カードを贈って愛や感謝を伝え合う日で、必ずしもチョコレートを贈ることが定番ではありません。一説に日本では製菓会社による販売促進を目的に、「女性が男性にチョコレートを贈って愛を伝えましょう」という広告を打ったことからチョコレートを贈ることが定着したと言われています。
香港では欧米と同じく男性から女性にプレゼントを贈ります。一般的にバラの花束を贈るため、この時期の香港ではバラの価格が高騰します。花だけでなくぬいぐるみやチョコレートを仕込んで美しくデコレーションされた花束や、最近では青や紫など変わった色のバラも見かけます。花束は直接渡すこともあれば、女性の勤務先(オフィスなど)にあえて配達してもらうことがあり、女性がパートナーの男性から愛されていることを職場の人たちへアピールすることになります。仕事の後は花束を抱えて男性と待ち合わせし、予約したお店でキャンドルディナーを楽しむというのが定番のコースです。バレンタイン当日はほとんどのレストランで恋人向けのディナーセットを提供しており、事前予約制となっています。コロナ禍を経て、今年はレストランだけでなくホテルでのステイケーションも注目され、各ホテルが力を入れて様々なステイケーションプランをプロモーションしていました。
さて、世界的な物価上昇に伴い各国とも賃上げの動きが活発になっています。およそ30年にわたり給料が上がっていない日本も、今年に入っていよいよ賃上げの動きが出てきています。ユニクロ(ファーストリテイリング)は、国内の従業員の給与を平均15%アップ、最大で40%賃上げすると発表しました。これを機に任天堂やイオンなど各社も相次いで賃上げを表明しました。この動きが中小企業にまで広がり、賃上げが実現できれば日本経済も活発になりそうですが、現実にはどこまで実現できるでしょうか。中小企業が賃上げできずに人材流出した場合、そのまま倒産に追い込まれるケースも考えられます。かつて外国人労働者にとって日本で働くことは自国よりも収入が高く魅力的でしたが、自国と日本の給与水準が逆転してしまえば、そのうち外国人労働者も寄り付かなくなってしまいます。
香港の2023年の賃金上昇率は1.6%が見込まれています。業種別のベスト3はIT関係が4.5%アップ、広告業界が4.1%アップ、公共事業3.5%アップとなっています。業界ごとに上昇率に差異はあるものの、ほとんどの業種で賃上げが実現します。ここ数年の香港は移民による労働人口の流出が深刻となっており、優秀な人材の確保が最優先課題となっているため、従業員の確保と賃上げは人材争奪戦の中で密接な関係があります。
中国当局は2月20日より粤港澳大湾区(広東、香港、マカオ・グレーターベイエリア)の本土側で香港・マカオ人材の往来ビザを発給すると発表しました。大湾区の優秀な人材が研究や学術交流活動などの目的で、香港やマカオを自由に行き来できることに便宜を図るというものです。取得できるビザの有効期限は、傑出人材が5年、科学技術研究、文化・教育、衛生・健康に関する人材が3年、法律その他の人材が1年です。このビザの有効期限内であれば何回でも香港・マカオとの間を往来でき、1回の香港・マカオでの滞在は最大30日です。中国本土と香港の往来再開に伴って、今後は優秀な人材が大湾区に集まっていきそうです。
そして、中国本土に関しては2023年の賃上げ見込みは横ばいとなりそうですが、ここ10年ほどの賃金上昇率は目を見張るものがあります。世界の製造業が中国から撤退の動きがあるのは、かつての安い人件費という魅力が失われているからに他ならず、今や中国に工場を作るメリットがほとんど無くなってしまいました。急速な経済成長により都市部の賃金上昇は日本を上回り、日本の企業が中国撤退後に九州などに新工場を建てる動きまで出ています。ここ最近の中国本土は景気後退や停滞と言われていますが、ゼロコロナ政策の緩和から今後の経済の回復に期待が高まっています。
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