H.S. Planning (HK) Limitedでは、香港でのビジネスや生活に役立つ情報を毎月コラムとして提供しています。なお、当社は香港に拠点を置き、香港・中国・アジア進出を目指す日系企業様に対して、現地法人設立、会計・税務、監査取次、人事労務アドバイス、駐在者の生活相談までワンストップで支援をさせて頂いております。何かお困りごとがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
香港政府の最新規定によると、香港居民が入境する際は新型コロナウイルスワクチンを完全接種済であること、フライト前48時間以内にPCR検査の陰性証明を取得していること、また強制隔離のため指定ホテルに7泊以上の宿泊予約をしていることが求められます。
香港居民とは香港IDを所持している者、有効な長期滞在ビザを所持している者を指します。観光客や出張者は含まれません。そしてワクチンの完全接種者とは、香港政府が認めたメーカーのワクチンを定められた回数で接種済みで、最終接種日から14日間が経過してる者のことです。認定ワクチンのリストは下記サイトにあります。
https://www.coronavirus.gov.hk/pdf/list_of_recognised_covid19_vaccines.pdf
<指定ホテルでの強制隔離について>
7月末現在、香港へ入境後の指定ホテルでの強制隔離期間は7日間ですが、7月25日の報道によると香港政府はこの強制隔離期間を短縮する方向で以下の2案を検討しています。
1. 強制隔離期間を5日間に短縮し、その後2日間は「安心出行」の識別コードを黄色にする。
2. 強制隔離期間を4日間に短縮し、その後3日間は「安心出行」の識別コードを黄色にする。
新型コロナウイルスの追跡アプリ「安心出行/Leave Home Safe」の色分けによると、黄色は指定ホテルで強制隔離をしている人や、感染リスクがある人が対象となっています。黄色の識別コードが出ている間は、マスクを外すことが可能な場所への立ち入りができません。そのため2案とも入境者に対して市中でも一定の行動制限が可能となります。どちらの案となるかは1-2週間以内には決定されるようです。
<隔離ホテルの予約方法、予約状況など>
強制隔離の指定ホテルについては、香港政府の公式HPで随時リストが更新されています。
https://www.coronavirus.gov.hk/eng/designated-hotel-list.html
現在公開されている8月1日~10月31日の第8サイクルの隔離ホテルリストには、62軒のホテルが記載されており客室数はおよそ2.3万室に相当します。隔離ホテルは通常1泊3食付きで、隔離目的以外の宿泊客はいません。基本的には各ホテルの公式HP上で直接宿泊予約することになりますが、ホテルによっては日本語対応していないところもあります。全てのホテルではありませんが、一部は旅行会社を通じて予約することも可能で、旅行会社を通じると若干の宿泊料金の割引も受けられます。
隔離ホテルの最新の予約状況については、下記のHPから確認することができます。希望のホテル名を下部から選択し、日程を入力すると空室状況が表示されます。早くも8月と9月はすでに空室残りわずかとなっているホテルも多く、10月はまだ余裕があるようです。
https://www.coronavirus.gov.hk/eng/designated-hotel-booking-status.html
日本などから香港行きの飛行機に乗る際は隔離ホテルの予約票の提示が求められますので、航空券の予約と同時に隔離ホテルの予約も入れるようにしましょう。
<航空運賃の値上げ>
7月11日よりトラムの乗車料金が値上げされ、17日からはタクシーの初乗り運賃が値上げされました。今回の値上げは原油価格の高騰と働き手の確保が背景にあると言います。コロナ禍による減便で航空券が高くなったことに加え、原油価格の高騰などにより国際線の航空運賃には燃油代/燃料サーチャージが上乗せされていますが、8月~9月出発の発券分はさらに大幅に引き上げられる見込みです。
例えば成田~香港往復を例に挙げますと、7月末現在の8月の料金は往復で127,580円です。
ANA NH811 成田18:25→香港22:15 エコノミー最安45,560円
ANA NH812 香港09:30→成田15:10 エコノミー最安82,020円
合計127580円
<内訳>
運賃96,500円
日本:税金・料金等詳細、旅客保安サービス料530円
日本:旅客サービス施設使用料2,130円
日本:国際観光旅客税1,000円
香港:空港建設費:1,570円
香港:出国税2,090円
香港:空港保安サービス料960円
燃油特別付加運賃22,800円
全体のおよそ17.8%を燃油料が占めていることになります。
香港のLCCである香港エクスプレス(HK Express)も、現在の東京~香港間のフライトに加え、8月4日から福岡~香港間、8月14日から大阪~香港間のフライトをいずれも週1回のペースで再開します。同じくHK Expressでも8月の料金を試算してみましょう。
HK Express UO807 成田16:40→香港20:35 最安35,550円
HK Express UO806 香港10:10→成田15:40 最安58,050円
合計93,600円
<内訳>
運賃72,080 円
日本:税金・料金等詳細、旅客保安サービス料530円
日本:旅客サービス施設使用料2,130円
日本:国際観光旅客税 1,000円
香港:空港建設費1,650円
香港:出国税2,200円
香港:旅客保安サービス料1,010円
燃油特別付加運賃13,000円
こちらも全体のおよそ13.8%を燃油料が占めていることになります。
最後に、香港入境にあたっての特徴の一つにデジタル化があります。ほぼスマホ一つで手続きが行えるという点で、いかに効率よくスマートに処理するかという香港人ならではの姿勢が見える気がします。香港政府は新たに7月28日より香港入境者に対し、入境の3日前よりオンラインで電子健康申告を行い、飛行機の搭乗前にQRコードを提示することを義務づけると発表しました。電子健康申告は下記のサイトから行えます。
これにより空港での待ち時間が短縮されることが期待できます。今後はそのQRコードにワクチン接種証明書、隔離ホテルの予約票などもアップロードできるようになる計画があり、ますます待ち時間の短縮へ繋がりそうです。
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