香港政府 雇用調整助成金スキーム“Employment Support Scheme (ESS)”に関する概要 | 日本企業の海外進出支援サイト ヤッパン号


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香港政府 雇用調整助成金スキーム“Employment Support Scheme (ESS)”に関する概要

 

プログラム計画目的

香港政府より、新型肺炎による企業への経済的な打撃に対する救済政策、且つ雇用維持を目的として施行される雇用維持スキーム“Employment Support Scheme (ESS)についてお知らせいたします。

なお、当内容は一般的な情報となります。具体的なアドバイスについては、専門家にご相談いただけますようお願いいたします。

プログラムの内容

☆当雇用維持スキームの主要内容として、以下いくつか重要ポイントがあります。

1)申請条件に合致する雇用主に雇用補助金を提供し、雇用主が補助金を受給期間において余剰人員削減よる解雇を行
  わず、且つ補助金をすべて従業員の給与支給に充てることを承諾、宣誓する必要がある。

2)申請対象となる従業員はMPFまたはORSOに加入している必要がある。

3)補助金は一従業員あたり6か月間で、「指定月」の50%の給与を基数として算出される(上限月額9,000ドル)。
 「指定月」に関して、2019年12月~2020年3月の間の任意の1ヶ月を選定。

4)補助対象月:(第一弾)6月~8月、そして(第二弾)9~11月、最長6カ月間で終了

5)申請開始:
 (第一弾)2020年5月25日から(6月14日まで)
 (第二弾)2020年8月31日から(9月13日まで)

6)所要期間:申請から3~4週間後で認可

7)補助金額:月給の50%(上限HKD9,000)x従業員数(現時点無給対象従業員も含む)x月数(<第一弾>6~8月、<第二弾>9~11月の3ヶ月)

8)申請方法:申請専用のインターネットサイトにて申請 

☆申請条件の概要(主なものとなり、これらに限られませんことご理解願います):

1)対象となる従業員は、2020年3月31日までに雇用主、従業員ともにMPFまたはORSOに加入済である。

2)認可後、6~8月、9~11月における従業員数(その時点での無給従業員は含まれない)が、2020年3月の従業員数(無給となっている従業員も含む)を下回ってはならない。
 3月の従業員数を下回った場合は、罰則金が科せられる。

3)補助金はすべて従業員への給与に充てられ、無休従業員へも給与として支払われることが推奨されている。未使用
 の補助金がある場合は、政府によって回収される。

4)申請にあたり、雇用主は、i) 補助を受ける期間内において人員を解雇しない、ii) 補助金はすべて従業員の給与に
 充てる、ことを約束する必要がある。

詳細は以下の政府発行のi)ガイドライン  ii)申請マニュアル(英語・中国語併記)をご参照ください。

  1. https://gia.info.gov.hk/general/202005/18/P2020051800697_341485_1_1589802881819.pdf
  2. https://gia.info.gov.hk/general/202005/18/P2020051800697_341486_1_1589813409227.pdf

会計上・税務上の処理の仕方について (2020年5月26日現在)

その1:会計上の取り扱い

1)当助成金は性質上「政府からの助成金(Government Grant)」であるが、勘定科目としては、「雑収入(Sundry
 Income)」、もしくは「その他収入(Other Income)」として会計上認識してもよい。

2)給与への補助目的であるが、決算書上では給与費用と相殺せずに、以下のように収入として個別で認識・計上する
 ことが望ましい。

3)助成金対象期間の最初の月である6月に6~8月の3ヶ月分の助成金を受給した場合、6月の受給時点で「前受金
 (Advance receipt)」として計上し、その後、各月の収入として分割計上する。

その2:税務上の取り扱い

*当助成金収入は課税対象外収入として取り扱われる。

*従業員への影響:給与の原資が助成金であったとしても、全所得が課税対象となる。

 

例):給与HKD20,000に対し助成金HKD9,000を受給した場合:

 

その他収入 (Other income):  HKD9,000

給与 (Salary)                           :    △ HKD20,000

 

※損益計算書上、相殺した金額(HKD11,000)が給与費用として計上されるのではなく、上記の通り収入と費用が個別で計上されることが望ましい。

以上

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