【インド】COVID-19による影響 – ロックダウンに伴う会計税務ルールの変更点

インドに関するコラム

【インド】COVID-19による影響 – ロックダウンに伴う会計税務ルールの変更点

インドでは13億人の国民を守る為として、総感染者数が500名を越えない、とても早い段階でインド全土のロックダウンが行われました。

当初は3月22日の1日のみ外出禁止でしたが、その翌日からインド主要都市のロックダウン、続けて3月25日から21日間のインド全土ロックダウンが発表されました。

そのインド全土ロックダウンも当初予定されていた4月14日より延長が発表され5月3日まで、更に延長が発表され現在は5月17日までの計54日間のインド全土ロックダウン中となっています。

その迅速で大胆なスピードは、インドという国やインド人にとってとても有効であると感じながらも、経営者は突然の発表で組織体制や社内ルールが整えられていなかったり、国のルールが間に合っていなかったりと混乱した状態の中情報収集を行っています。

今回は、3月24日にインドの財務大臣より発表のあった「会計税務ルールの緩和措置」情報に関して日系企業に影響のあるポイントを中心にお伝えさせて頂ければと思います。

ロックダウンに伴う会計税務ルールの変更点

3月24日、インドの財務大臣であるNirmala Sitharaman氏より、ロックダウンに伴う会計税務に関する緩和措置の発表がありました。日系企業に影響あるポイントを下記の通り整理します。

◆所得税に関して

内容	変更前	変更後
FY2018-2019法人税申告期限（遅延申告,修正等可能期限）	2020年3月31日	2020年6月30日
遅延利息 3月20日-6月30日	年12％もしくは18％	年9％
TDS 予定納税の遅延金 3月20日-6月30日 ※申告期限は延長無し	–	遅延金免除 ※遅延利息は年9％
AadhaarとPANの紐付け期限	2020年3月31日	2020年6月30日

◆GST（物品サービス税）に関して

内容	変更前	変更後
FY2018-2019年次申告期限（GSTR 9 / GSTR-9C）	2020年3月31日	2020年6月30日
3-5月の月次申告期限（GSTR-3B）※1	翌月20日	2020年6月30日
遅延利息 3月20日-6月30日	年18％	年9％

※1　売上が5,000万INR以下の会社は遅延金やペナルティ、遅延利息無し
　　売上が5,000万INR超えの会社は遅延金やペナルティ無し、9％の遅延利息のみ対象

◆その他事項に関して

内容	変更前	変更後
4月1日-9月30日の MCA（企業省）への資料提出	–	遅延手数料免除
9月30日までの取締役会開催期限	前回の取締役会より 120日以内	前回の取締役会より 180日以内
事業開始宣誓書	設立後6ヶ月以内に提出	設立後12ヶ月以内に提出
居住取締役要件 FY2019-2020	全ての会社は少なくても 1名の居住取締役を任命	免除

上記情報は、財務省より出された下記資料を根拠として作成しております。
こちらに記載しきれなかった詳細事項等も御座いますので、一度確認頂ければと思います。

続報があり次第引き続き情報発信致します。

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