前回に引き続き、「大湾区情報」では今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をいくつかピックアップしお届けしていきます。
広州市の大湾区新産業創出拠点、テナント入居申請受付開始
広東省人力資源及社会保障庁、広州市天河区人民政府が立ち上げた新産業創出拠点「粤港澳大湾区(広東)創新創業孵化基地」は広州市天河区東部に位置する66,500平方メートルを占める広大な区画に建設され、今年(2021年)3月の正式オープンを見込んでいます。
■設置概要
基地には大小のオフィススペースが計126室、および共有の創業ワンストップサービスコーナー、展示場、講演会場、製品試験プラットフォーム、食堂などの設備が設けられています。
■香港・マカオの若者起業家の誘致
1月17日に締め切られた第一回申請受付は、個人、団体、企業を含む50件のプロジェクト募集のうち、香港・マカオのイノベーション及びスタートアッププロジェクトに対して20件、その他地区のプロジェクト受付を30件と香港・マカオ向けの募集枠が多く設定されています。
当基地は18歳から45歳までの、香港・マカオ籍の居民、香港・マカオで働いて一年以上の非香港・マカオ籍居民、または香港・マカオの大学等高等教育機関で学んだ非香港・マカオ籍居民などを「香港・マカオの若者」と位置づけ、彼らのイノベーション及びスタートアッププロジェクト誘致を重点的に進めています。
同時に、香港・マカオの若者によるプロジェクトは下記の要件のいずれかを満たす必要があります:
①香港・マカオの若者の人数が30%以上を占める企業、団体
②香港・マカオの若者個人、または香港・マカオ資本企業による持株率が25%以上の企業
③香港・マカオの若者が、申請企業自身の法定代理人もしくは部長、副部長、CFO(最高財務責任者)、CTO(最高技術責任者)、 CPO(最高製品責任者)、または同等の高級管理職に相当する職位を務めていること。
また、直近3年に香港・マカオの各政府機関、広州市天河区主催のイノベーション/スタートアップコンテストの決勝で受賞した優秀なプロジェクトに対しては審査免除で入居可能な優遇措置も設けられています。
■重点分野
基地は、最先端の科学技術プロジェクト、企業を特に重視しています。プロジェクトでは、主にデジタル文化クリエイティブ(ゲーム、アニメ、VR等を含む)、5G、人工知能(AI)、スマートハードウエアなどの分野の個人、企業、団体を含むスタートアッププロジェクトを重点的に誘致しています。
企業では、次世代電子情報、ハイテク設備製造、クラウドコンピューティング、ビッグデータなどの戦略的新興産業といったハイテク、高成長企業がターゲットとなっています。また今後の基地の発展に従って、誘致プロジェクトや業種は、適宜調整されていく見込みです。
■無料レンタル期間最長3年
プロジェクトにより、支援の内容やレベルが異なります。基地に誘致されたスタートアッププロジェクトは、最長で3年の期間、賃料無料で入居という優遇を受けることができます。非スタートアップ企業に対しては、賃料を徴収し競売形式で賃貸スペース及び賃料が決められます。その最大賃貸期間は5年までとなっています。
【参考資料】
・粤港澳大湾区(広東)創新創業孵化基地で香港マカオの若者創業プロジェクト20件募集
http://www.cnbayarea.org.cn/news/focus/content/post_306158.html
・最大3年間賃料無料 粤港澳大湾区(広東)創新創業孵化基地への入居申請受付開始
http://www.cnbayarea.org.cn/news/focus/content/post_306310.html
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