前回に引き続き、「大湾区情報」では、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をいくつかピックアップしお届けします。
南沙区政府が出資をし、広州市南沙ノバ・クレジット(以下「ノバ南沙」)が運営する「大湾区・データ相互認証プラットフォーム」が正式に立ち上がり、第一段階として金融系のクロスボーダー身分認証サービスを提供し、香港と中国の銀行に対してクロスボーダー顧客の本人確認プロセス、KYC(Know Your Customer)の向上を支援します。
ノバ南沙は、個人信用情報サービスを提供する香港企業のノバ・クレジットが出資をする合弁会社です。 ノバ・クレジットの最高経営責任者である何佳意氏は、インタビューの中で、「このプラットフォームの第一段階では、個人、法人データの相互運用機能を提供できるため、銀行は KYC に要する時間を短縮し、全体的なリスクマネジメント能力を向上させることができる」と述べました。
クロスボーダー顧客の口座開設を 2 週間から 3 営業日に短縮
個人の分野では、金融機関は、顧客の承諾を得た上で、プラットフォームを通じて、中国・香港両地の居住者が提出した個人情報(中国本土居住者の ID カード情報、携帯電話番号、住所などを含む)を照合することができます。
何氏の理解では、かつて中国本土の人々が香港で銀行口座を開設する際、香港の銀行は検索エンジンを使って顧客の情報を確認することしかできず、情報の正確性や正当性を確認することは難しく、KYC プロセスに通常 5~8 日要し、その結果、口座開設に 2 週間もかかっていました。 今回のプラットフォームの立ち上げにより、スムーズに手続きができれば半日程度で照合が完了し、最短で 3 営業日内で口座開設ができると見込まれており、すでに 10 行以上の香港の銀行がこのプラットフォームを利用する意向を示しています。
また、データセキュリティについて、何氏は、このプラットフォームは完全に法例に準拠しており、検証作業のみを行い、使用後データは即時消去され、保持されることはないと強調しました。 また、第二段階として、個人の非センシティブデータの交換、中国香港両地の元データ情報の相互交換について中国本土当局に提案しており、順調であれば来年第1四半期にも実施可能であることも明らかにしました。
広州市南沙区でプラットフォームのキックオフ式典が 11 月 29 日に行われ、広州市南沙区工業情報化部とノバ南沙とが契約を締結、中国銀行と交通銀行が同式典の場でクロスボーダービジネスにおいて当プラットフォームを利用する旨の戦略的契約を締結しました。
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