日本国内でネットショップを運営する場合も同様ですが、
どのようにお客様から代金を回収するかは店舗を成功させるうえでの重要な課題です。
海外向けにネットショップを作る場合も、日本国内向けのインターネット通販と同様に、
商品の品質や商品の引渡し時期、支払い時期、免責事項などについて定めた契約書を用意する必要があります。
日本の企業で日本国内にサーバがある場合は、現地の個人による「個人輸入」という形態になります。
店舗側は日本の法律に沿った形で、決済サービスおよび取引に関する書面を用意しましょう。
また、海外ならではの考慮すべき事項としては、
1) 各製品の製造物責任や仕様が明らかなものを取扱い、
その仕様をネットショップ上にも明記して販売すること、
購入者には店舗の利用規約への同意を必須事項とすること。
また、店舗利用規約文書を外国語に翻訳した際に準拠するテキストは日本語文であることを記載すること、
準拠する法律は日本法であり、裁判が起こった場合は日本国内の裁判所とすると明記すること…
などをお勧めします。
これにより、訴訟などのトラブルを防ぎ、万が一発生した場合も店舗側への負担を軽くし、
より有利な形で運ぶことができます。
2) 日本国内では代金引換の決済も人気がありますが、
海外取引の代金の回収は原則前払いとお考えください。
ただ、購入されるお客さまにとっても、
海外のネットショップへ注文した商品は本当に届くのかどうか不安です。
ですので、Paypal(ペイパル)やAlipay(アリペイ)のような
第三者が間に入り一旦お金を預かる形式の決済サービスを採用したり、
事前に十分な情報を提供し、お客さまに安心感を持っていただく
などの配慮をされることをお勧めします。
3) カードの不正利用や偽の第三者が物を購入するケースに関しては、
事前に本人の個人情報登録が必要なPaypal、Alipay
のようなサービスを利用することによりリスクを減らすことができます。
どうしてもカード決済のみを使用したい場合は、
カード決済代行会社が不正利用に関して十分な対策を取られているかどうか、
万が一不正利用があった場合、負担はどこにかかるのか、
サービス内容のご確認をお勧めします。
実のところ、残念ながら不正利用に関しては正規のカードホルダーが優先して保護される契約が一般的です。
このため、店舗側は商品を発送したにもかかわらず代金を回収できない…といったケースが起こりえます。
一つの解決策としては、現在は大手カード会社で「3Dセキュア」というサービスが提供されています。
これはオンラインショッピングのセキュリティを強化し、安全性を提供するサービスです。
特筆すべき点としては、このサービスを利用した状態で万が一カードの不正利用があった場合、
一定額を限度として店舗側への補償が行われます。
決済の流れとしては、購入者は契約しているカード発行会社のホームページで
事前に3Dセキュアに登録・パスワードを取得しておき、
オンラインショップでカードを利用する際、パスワードも入力しないと
カード決済が使えなくなります。
ひと手間かかりますが、従来のカード暗証番号に加えて二重にセキュリティをかける形になり、
第三者の不正利用(なりすまし)を阻止できます。
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