―これまでのご経歴を教えて頂けますか?
始めはマツシマホールディングスという国内外の自動車販売会社へ入社しました。その後、某国外メーカー車販売を扱うグループ会社の責任者を担当しました。そして約3年前、マレーシアでのアウディディーラーの募集があり、Audi Setia Alam(RIMAU INTERNATIONAL SDN BHD)を設立する運びとなりました。元々、タイガー商事という自動車メンテナンスを行うグループ会社がマレーシアにあったことも、大きな要因ですね。―マレーシアという場所でマネジメントされる上で、難しいと感じる事はございますか?
やはり「慣習・文化の違い」ですね。 マネジメントという点ですと、祝日・祭日等が人種によって違うため、あえて人種をミックスすることで、会社として安定的にオペレーションをまわせる体質を作るよう工夫しています。また、マレーシアには“Warning Letter”という、遅刻・無断欠勤・勤務態度等への注意勧告書があるのですが、仲間意識からか、同じ人種同士ではそのレターを出さないという事もありました。 マレーシア人の他人を叱る事が苦手な国民性が影響しているのかもしれません。―その中でクラウド勤怠管理システムである”KING OF TIME”を導入されたと伺いました。導入前はどのような課題があり、それを解消することができましたか?
以前は、別会社でスタンドアロン型の指紋認証機械に打刻しており、リアルタイムで打刻時間が確認できませんでした。また実は、そのシステムは勤怠管理が目的ではなく、出入り口ドアの開閉セキュリティ機器でした。同じ社屋ではありますが、出入り口が職場からは少し離れているため、社員の出社・退社の状況に目が行き届かないことが多々ありました。さらに出入り口のセキュリティ機器を使わなくても退社はできたため、退社時間が自己申告となっていました。結局は毎月末、全員分の打刻データを手作業で取り出し、各社員の出勤状況をようやく把握できるという状態で、担当社員の大きな手間になっていました。 その後、KING OF TIMEを導入し、月中での勤務状況の見える化や、簡単に打刻データを取り出せるようにもなり、勤怠管理の柔軟性が向上しました。また、以前の勤怠管理端末は事務所入口にあり、社員は出社後即現場へ向かっておりました。しかし、この製品は持ち運びも簡単にできるため、事務所内に設置した所、始業時・終業時に必ず社員と顔を合わして挨拶することができるため、社内コミュニケーションの促進にも繋がりました。始業時間ギリギリや遅刻してきた社員は気まずそうな顔で入って来ますが。そういった社員にもタイムリーでコミュニケーションできる事も利点の一つだと捉えています。 文化の違いの話にも戻りますが、「時間を守る」ということに関しては1回伝えるだけでは効果は小さいと思います。現在弊社では毎週の全社集会で、”有給取得したのは○○さん、遅刻したのは〇〇さん・・・”と発表するようにしています。 伝え続け、勤務態度を”見られている”という意識付けをすることが最も重要だと考えています。 ―最後に、御社の今後の事業展開について教えてください。 今後は、マレーシアではまだ取扱の無い車種の販売や、インドネシアでの事業展開も検討しています。輸入規制等のハードルもありますが、試行錯誤しながらお客様にとって良いもの、新しいものを提供できればと考えています。また、今年の9月にいよいよ新店舗がオープンする予定です。4階建てのビルで、1階店舗、2階整備工場、3階板金工場、そして4階がガレージです。整備機器も現在の2機から15機へ増設しますので、それに伴い従業員も増員する計画です。今後、更に活気ある職場なると期待しています。記事の監修
日本でクラウド勤怠管理システム「KING OF TIME」を開発し、国内シェア トップクラスを獲得したメンバーが、その海外展開として東南アジアへ進出。徐々に人事管理が浸透してきている東南アジアでも勤怠管理システムや人事管理システムを提供し、ローカル企業のクライアントも多数獲得。 |