SpherePay oBikeとの提携でユーザー数は500万人超へ
-まず、SpherePayについて簡単にご紹介頂けますか?
SpherePayは、店頭での支払いに利用できるだけでなく、シェアリングエコノミーなどのCtoCにおける支払いにも利用できる決済アプリです。QRコードを読み込むことで決済できる仕組みになっていて、決済端末が整っていない東南アジアでも簡単に導入できます。あとでお話しますが、アプリ内でお金を借りられること、仮想通貨を直接取引できることが特徴です。
SpherePayはただのスマホ決済アプリとしてではなく、あらゆるコンシューマー市場における新しいエコシステムを目指して運用していきます。
-何故、シンガポールでスマホ決済アプリを始めたのでしょうか?
シンガポールは、マーケティング拠点として構えていて、市場としては東南アジア全体を見ています。アプリ自体は、決済アプリ大国の中国で開発していて、システムもセキュリティーも最新技術、ブロックチェーン技術も利用しています。現在は、中国とシンガポール、合わせて30名以上の体制に成長してきました。
スマホ決済アプリやスマートペイメントは、世界中で導入が進んでいますが、今後の人口増加とスマホの普及率の高さから潜在的なマーケットが大きいことと、決済サービスが未成熟だからこそFinTech分野の導入が盛んであることから、東南アジアがチャンスだと考えました。東アジアではAliPayやWeChatPayが既に圧倒的シェアを持っていますが、東南アジアならシェアを確保するチャンスは十分に残っています。まずは、oBikeとの提携により、500万人超のユーザーを獲得予定です。
-oBikeと提携することで500万人ものユーザーが獲得できるのですか?
アプリをローンチした2017年12月に、東南アジア最大のバイクシェアリングアプリ「
oBike」との戦略的業務提携を締結することができました。oBikeはシンガポール、台湾、韓国、マレーシア、タイ、オーストラリア、日本(北海道)など、アジア各地で展開していて、東南アジアだけでも、ユーザー数は500万名を超えます。
oBikeでは、既にアプリ内に決済機能がついていて、自転車の利用代をアプリ内で決済しています。その決済機能をSpherePayに入れ替えることで、瞬時に500万名のユーザーがSpherePayのユーザーに変わるわけです。また、同様に、SpherePayのアプリでも、oBikeが利用できるように準備を進めています。
弊社は株主構成をまだ公開してはいませんが、実は、株主の中にoBikeの出資者がいます。GrabPayもそうですが、シェアリングエコノミーと決済アプリは、掛け合わせることでシナジーが大きいのです。だからoBikeとSpherePayの連携の話もすぐに進みました。
-今後の事業展開はどのように考えています?
oBikeのユーザーを獲得できたとしても、SpherePay自体を利用できる機会が少なければユーザーは利用しません。だから、次のステップとしては、SpherePayを利用できる店舗を増やしていくことがKPIです。シンガポール国内では、アプリのローンチ後1ヶ月で、利用可能な店舗を100箇所まで増やしました。これを、2018年中に1000箇所まで増やす予定です。
また、東南アジア各地への展開も同時に進めていく予定です。既に、2018年2月からは、タイ、マレーシアなど、東南アジアの各国で、導入店舗の獲得を始めました。シンガポール国内だけではどうしても市場が小さいため、東南アジア全域を同時に開拓していく予定です。人海戦術で店舗を一つ一つ開拓していくことも続けていきますが、SpherePayではAPIの提供もしているため、各企業が開発したアプリ内に組み込んでもらえるように働きかけていきます。2018年末までに、ユーザー数1000万名以上を集める予定です。