中国の定年退職の問題については、多くの誤解が生じています。従業員の定年退職に関する法律文書の表現は、以下のQ&Aに記されているのみで曖昧な部分が多くあります。その中で年齢については下記のように記されています。
「男性は、満60歳、女性は満50歳、女性幹部は55歳」(企業職員 法定定年退職年齢Q&Aより)(労社厅函〔2001〕125号)
女性は50歳か55歳で定年を迎えるとのことですが、争議の主な原因となっている点は、法律上で「女性幹部」の定義をしていない事にあります。どのような職位から幹部と認定されるのか、誰も答えを持っていません。少なからぬ企業で(特に日本企業で)55歳で退職となる人の定義付けを求め、問題となっているようです。定義付けは、法律に基づくべきであるが、法律には記されていない。これが面倒の根源です。
中国で一般的に幹部という言葉が使われる場合、国営事業関係の企業や公務員を対象としており、通常の民間企業及び外資企業は含まれていません。方策としては、55歳の定年退職は企業と個人双方の協議によるとするのみです。
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