カンボジアは仏教国ですので、比較的穏やかな国民性だと思います。しかし海外ではどの国も同じですが、日本のように安全とはいかないため、十分な対策をする必要があります。
カンボジアは銃社会ではないものの残念ながら簡単に銃が手に入るようで、強盗などで使われるケースがあり、近年日本人が銃殺される事件もありました。ただ、カンボジアでの犯罪の多くはお金目当てですので、無理に抵抗をしなければこのような事件に発展することは多くありません。もし万が一、夜道で襲われた場合は、無理に抵抗せずに50USDくらいお金を渡してしまいましょう。念のために、現金は財布以外にポケットなどにも分散させて持ち歩くことをお勧めします。
強盗など凶悪なものは比較的少ないですが、空き巣やひったくりの被害は多くなっています。特にクリスマス前、チャイニーズニューイヤーの前には彼女へのプレゼント、家族へのプレゼントなどお金が必要になり、男性の若者が犯行に及ぶようです。品物としては、バイク、ノートパソコン、スマートフォンを狙うようです。
空き巣に関しては、カンボジア在住者が被害に遭うケースが多いです。こちらで売られている南京錠はあまり性能が良くないのですぐ壊されてしまいます。カンボジアに住む場合、セキュリティのしっかりした物件を選び、自動照明灯や番犬、複数人で住むなど、対策を取っておく必要があります。
また、ひったくりに関しては、旅行者が被害に遭うケースが多いです。後ろからバイクで近付いてきて、女性のハンドバッグを奪い一気に走り去っていく被害や、トゥクトゥクに乗りスマートフォンを操作している時に、バイクで並走しながらスキを見て奪い取って、走り去っていく被害が大半です。ただ、バイクを使った犯行が多いということを念頭に、道路側にバックを持たない、外出時のスマートフォンの利用は控えるなど、簡単な対策で未然に防ぐことができます。
そして、身を守るうえで一番注意しなければいけないことは交通事故です。特にプノンペンの夜の交差点は非常に危険です。赤信号にもかかわらず若者の二人乗りのバイクが物凄いスピードで進入してきます。私も以前スタッフのバイクの後ろに乗っていた時に、左から突っ込まれて病院行きになったことがあります。昼間でも交差点は、信号の切り替わり時に、先頭にいるバイクや乱暴な運転をする車が、すべての方向から交差点に進入してきます。日本のように信号を守るという感覚がないため、外出する際は周りをよく確認し事故に巻き込まれないよう注意が必要です。