2015年01月20日
金属切削機などを備えた研修施設を開所。将来は在タイの研究機関等と連携も計画 (三菱マテリアル)
非鉄金属の三菱マテリアル(東京)は、同社グループとしては世界で5ヵ所目となる「エンジニアリングセンター」を東部チョンブリー県のアマタナコン工業団地内に設置、このほど稼動を開始した。4つある事業カンパニーのうち、加工事業カンパニー傘下の連結子会社で超硬工具の販売を担当する「MMCハードメタルタイランド」の付属機関となる。
センターには、数値制御工作機械のマシニングセンタやコンピュータ制御のCNC旋盤、分析機器など最新鋭の設備とコンピュータシステムを導入。金属切削加工に関わる高度な技術教育が現場さならがに受けられる仕組みとなっている。同社によると、投下総事業費は数千万バーツ。顧客の技術者向けセミナーや研修を実施するほか、各種製品のデモンストレーション、新製品向けのトレーニングなどを行っていく方針だ。
同社グループではこれまで、同様のエンジニアリングセンターを日本、中国、スペイン、アメリカの4ヵ国に設置。現地技術者の技術向上に努めてきた。今回設置を決めたタイでは、自動車や家電などの製造業が引き続き堅調で、今後も東南アジア及び太平洋地域の市場で需要や大幅な伸長が見込めることから、施設の設置に踏み切ることにした。
当面は顧客企業向け等の研修・トレーニングに活用していくというが、将来的にはタイ国内にある技術系の大学・学部や公立の各種研究機関、企業とも共同で研究を重ねていきたいとしている。超硬工具や工作機械などの新しい活用方法や、新たなビジネスモデル構築のための各種プロジェクトも立ち上げていく方針だ。