税務・会計系で気をつけるべきことは大きく3つあるとベトナム会計に詳しい専門家がお話をされていました。
税務処理のテクニカルなお話ではなく、よりモラル的な領域の3点であることに驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、まずはそのような現実をご認識頂き、社内にてどのように対応・対処していくかをご検討頂くのが良いかと存じます。
1つ目は、2重帳簿・3重帳簿が当たり前になっているということです。
過去の実例として、ある日系企業が現地IT企業を買収しようとした際、現金での内部留保が1000万円あると報告されていました。しかし、調査を行うと3重帳簿であることが判明し、実際は50万円しか現金を持ち合わせていませんでした。現地企業のM&Aなどを行う際もそうですが、お金の流れと用途については細かく把握しておき必要性がありそうです。
2つ目は、リベート・キックバック取引が習慣化していることです。
購買担当者と業者のキックバック取引には2つのパターンがあると言われています。例えば、包装紙10mの定価が1000円だった場合、単純に1200円を業者に支払い、後程、業者から購買担当者に200円がキックバックされる方法です。もう1つのパターンは、8m分を1000円で納品し、2m分の差額を購買担当者がキックバックされる方法となります。このキックバック取引は常習化しているため、購買・経費関係については相見積の徹底&日本人による慎重な認証が必須となります。
3つ目は、不透明な支出が多いことです。
これは、つまり賄賂。各省庁・通関などにも不透明な支出が必要になることが多いです。正式なインボイスがない支払いは税務上、認められないので注意が必要になります。
疑ってかかる必要はないかもしれませんが、現実を知ることは重要です。現在のベトナムにはそのような性質の一面もあるという認識をした上で、どうやってリスク低減を行なっていくことが出来るかという心構えと計画が重要になるでしょう。
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